スキャンしたPDFのページ回転・削除・並べ替えの方法
2026.10.01 更新 · 5分で読めます
スキャンで横向きや逆さまになったページの回転、白紙ページの削除、順番の並べ替えの方法です。回転でページの内容が描き直されない理由や、整理した後にしおりが残らない場合があることも説明します。
PDF回転をすぐに使うスキャンしたPDFを開いたら、一部のページが横向きや逆さまになっていたり、白紙のページが混じっていたり、順番が入れ替わっていたりすることがあります。こうした問題は、スキャンし直さなくても直せます。ページの向きはページごとの回転の値だけを変えて直し、白紙のページや順番は、残すページを新しいPDFに移しながら整えます。この記事では、2つの作業がファイルをどう変えるのかと、どの順番で直せばよいかを説明します。
症状に合わせて使うツールを決める
まずPDFを最後までめくって、直したいページを書き出しておきます。症状によって使うツールが変わります。
| こんな問題 | 使うツール | 結果のファイル名 |
|---|---|---|
| 一部のページだけが横向き・逆さま | PDF回転(ページごとの回転ボタン) | 名前-rotated.pdf |
| 書類の束全体を逆さまにスキャンした | PDF回転(「すべてのページ」の[180°]) | 名前-rotated.pdf |
| 白紙や読み取りに失敗したページがある | PDFページ整理([削除]) | 名前-organized.pdf |
| ページの順番が入れ替わっている | PDFページ整理(ドラッグ、[前へ][後ろへ]) | 名前-organized.pdf |
| 複数の書類が1つのファイルに混ざっている | PDF分割(ページ範囲) | 名前-p1-3.pdf など |
向きと順番の両方を直すなら、先に回転しておくと楽です。ページの整理ではページの回転の値がそのまま引き継がれるため、直した向きが保たれ、サムネイルもまっすぐ表示されて白紙のページを見つけやすくなります。文書を複数のファイルに分ける方法は、PDFの1ページだけ・必要なページだけを保存する方法で説明しています。
ページの回転は表示する角度だけを変える
PDFのページには、ページの内容とは別に回転の値が入っています。qpdfのドキュメントは、この値をページの情報にある /Rotate キーとして説明し、このキーを取り除いて同じ回転をページの内容を書き換えて実現するオプションを別に用意しています。つまり、ふつうの回転ではページの内容に手を加えないということです。MicrosoftのWindows向けPDF APIのドキュメントも、この値をページが表示または印刷されるときに回転する角度とし、時計回りを基準に90の倍数で表すと説明しています。
そのため、回転の値だけを変える方法には次のような利点があります。
- スキャン画像を再圧縮しないので、画質はそのままです。
- 文字情報があるPDFなら、回転した後も文字を選択・検索できます。
- 注釈、しおり(ブックマーク)、文書情報(タイトル・作成者など)もそのまま残ります。
PDF回転で、3ページのテスト用PDF(2 KB)の2ページ目だけを右に90°回転すると、ページの回転の値が0°、90°、0°の a-3p-rotated.pdf(1 KB)ができ、ページの文字や文書情報は変わりませんでした。容量が小さくなったのは、保存するときにファイルの構造を整理し直したためです(Chrome(デスクトップ)で計測。端末やブラウザによって異なります)。
もともと回転の値があるページには注意が必要です。qpdfのドキュメントは、ページがもともとその向きなのか回転の値で回っているのかは見た目では判断できないため、角度を決め打ちするより今の角度に足したり引いたりする方法をすすめています。PDF回転も、画面に見えている向きを基準に足します。すでに90°が入っているページで右に90°を押すと180°になります。同じドキュメントには、回転したページを正しく扱えないアプリがあるとも書かれているので、結果を使うアプリで一度開いて向きを確認してください。
白紙のページを削除して順番を直す
PDFページ整理では、ページのサムネイルを見ながら削除するページと順番を決めます。
- [削除]を押したページは薄く「削除済み」と表示され、もう一度押すと元に戻ります。
- サムネイルをドラッグするか、ページごとの[前へ][後ろへ]で1つずつ移動します。キーボードでも操作できます。
- サムネイルの下に「残り8ページ・2ページ削除」のように残るページ数が表示されます。すべてのページを削除すると「少なくとも1ページは残してください」と表示され、[開始]は押せません。
10ページのテスト用PDF(4 KB)から3ページ目と5ページ目を削除すると、8ページの ten-10p-organized.pdf(2 KB)ができ、ページの順番は1、2、4、6、7、8、9、10でした(Chrome(デスクトップ)で計測。端末やブラウザによって異なります)。
整理は、残ったページを新しいPDFに新しい順番で移す方式です。ページの内容や回転、注釈はそのままですが、しおり(目次)や文書全体のフォーム構造は残らない場合があり、文書情報(タイトル・作成者など)は空にします。しおりのある文書は、元のファイルも一緒に保管してください。
ZEKILO Studioでの手順
どちらのツールもこのブラウザ内で処理され、ファイルは端末の外に送信されません。スキャンしたファイルの名前が scan.pdf なら、次のように進めます。
- PDF回転にPDFをドロップするか[ファイルを選択]で選びます。横向きのページはページごとの回転ボタンで、束全体は「すべてのページ」の[左に90°][右に90°][180°]で回転してから[開始]を押し、[ダウンロード]で scan-rotated.pdf を保存します。
- 保存した scan-rotated.pdf をPDFページ整理に追加し、白紙のページは[削除]で外し、順番はドラッグか[前へ][後ろへ]で整えてから[開始]を押します。
- [ダウンロード]で scan-rotated-organized.pdf を保存し、開いてページ数と向きを確認します。
どちらのツールも一度に追加できるPDFは1つで、パソコンでは200 MB、スマートフォンでは50 MB以下をおすすめします。500 MBを超えるファイルは処理しません。パスワード付きのPDFは「パスワード付きのPDFは処理できません」と表示されるので、パスワードがわかっている場合はPDFパスワード解除で先に解除してください。
手元のアプリで直す方法
Macなら「プレビュー」でも直せます。Apple サポートで案内されている方法は次のとおりです。
- 回転:「反時計回りに回転」ツールをクリックするたびにページが反時計回りに回転します。時計回りに回転するときは、Optionキーを押したまま「時計回りに回転」ツールをクリックします。複数のページは「表示」>「サムネール」または「表示」>「コンタクトシート」でページを選んでから回転します。
- 削除:「表示」>「サムネール」で削除するページを選び、Deleteキーを押すか「編集」>「削除」を選びます。
- 並べ替え:「表示」>「サムネール」でページを新しい場所にドラッグします。
まとめ
- 直したいページを先に書き出し、向きはPDF回転、白紙のページや順番はPDFページ整理で直します。
- 回転はページごとの回転の値だけを変えるため、画質や文字の選択はそのままです。もともと回転しているページは、見えている向きからさらに回転します。
- 整理は残ったページを新しいPDFに移すため、しおりやフォーム構造が残らない場合があります。元のファイルは保管しておきましょう。
- 先に回転してから整理すれば、直した向きがそのまま保たれます。