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粗利率とマークアップ率の違いと売価の決め方

2026.09.28 更新 · 3分で読めます

粗利率は粗利を販売価格で、マークアップ率は原価で割った割合です。原価に30%上乗せすると粗利率が23.08%になる理由、目標の粗利率から販売価格を逆算する式、手数料や損益分岐点の考え方を例で解説します。

粗利率計算ですぐに計算する

ネットショップやお店で販売価格を決めるとき、「利益率30%」という言い方をよくします。ところが同じ30%でも、販売価格を基準にした粗利率なのか、原価を基準にしたマークアップ率なのかで、実際に残るお金は変わります。この記事では、2つの割合の違いと、目標の粗利率から販売価格を決める方法、手数料や損益分岐点の考え方を例で整理します。

粗利率とマークアップ率の式

2つの割合は、同じ粗利を何で割るかが違います。

粗利 = 販売価格 − 原価
粗利率 = 粗利 ÷ 販売価格 × 100
マークアップ率 = 粗利 ÷ 原価 × 100

原価600円の商品を1,000円で売ると、粗利は400円です。この粗利を販売価格1,000円で割ると粗利率40%、原価600円で割るとマークアップ率66.67%です。粗利がプラスのときは販売価格のほうが原価より大きいので、マークアップ率はいつも粗利率より大きくなります。

原価に30%上乗せすると粗利率は23.08%

「原価に30%上乗せして売る」は、マークアップ率30%で価格を決めるという意味です。原価600円に30%を上乗せすると780円で、粗利180円を販売価格780円で割った粗利率は23.08%です。

価格の決め方 販売価格 粗利 粗利率 マークアップ率
原価に30%上乗せ 780円 180円 23.08% 30%
粗利率30%から逆算 858円 258円 30.07% 43%

販売価格の30%を粗利として残したいなら、原価に30%を足すのではなく、原価を(1 − 0.3)で割ります。

目標の粗利率から販売価格を逆算する

目標の粗利率と販売手数料率が決まっているときは、次の式で販売価格を求めます。

販売価格 = 原価 ÷ (1 − 目標の粗利率 − 販売手数料率)
  • 原価600円、目標の粗利率30%:600 ÷ 0.7 = 857.1…円なので、1円単位で切り上げて858円です。
  • 同じ条件で販売手数料10%:600 ÷ (1 − 0.3 − 0.1) = 1,000円です。手数料100円を差し引いた粗利300円が、販売価格の30%になります。

モールや決済の手数料が販売価格に比例してかかる場合は、手数料率も差し引いて計算します。実際の価格は1円単位で決めるため、手数料を1円単位で四捨五入すると式の結果と1円程度ずれることがあります。

損益分岐点:いくつ売れば赤字にならないか

家賃や人件費のように販売数量にかかわらずかかる費用を固定費、原価や梱包費のように1個売るごとにかかる費用を変動費といいます。販売単価から1個あたりの変動費を引いた額は、1個売るごとに固定費の回収にあてられる利益で、限界利益と呼ばれます。

損益分岐点の販売数量 = 固定費 ÷ (販売単価 − 1個あたりの変動費)
損益分岐点の売上高 = 損益分岐点の販売数量 × 販売単価

J-Net21の例題では、販売価格1,000円、1個あたりの変動費800円、固定費30万円のとき、限界利益は200円で、損益分岐点の販売数量は300,000 ÷ 200 = 1,500個、売上高は1,000円 × 1,500個 = 1,500,000円です。1個あたりの変動費が600円なら限界利益は400円になり、750個・750,000円で損益分岐点に届きます。

割り切れないときは販売数量を切り上げます。固定費1,000,000円、限界利益1,200円なら833.3…個なので、834個売る必要があります。

税込価格で考えるときの注意点

原価と販売価格が消費税10%込みの価格で、税抜の金額で粗利を見たいときは、2つの価格に100を掛けて110で割り、税抜に直してから計算します。原価660円・販売価格1,100円がどちらも税込なら、税抜はそれぞれ600円・1,000円で、粗利は400円、粗利率は40%です。原価と販売価格を同じ割合で割るため、粗利率はほとんど変わらず、粗利の金額が税抜の金額になります。

まとめ

  • 粗利率は粗利 ÷ 販売価格、マークアップ率は粗利 ÷ 原価です。原価600円・販売価格1,000円なら40%と66.67%です。
  • 原価に30%上乗せすると粗利率は23.08%です。粗利率30%を確保するには、原価 ÷ 0.7で販売価格を決めます。
  • 販売手数料があるときは目標の粗利率とあわせて差し引いて計算し、損益分岐点の販売数量は固定費 ÷ 限界利益を切り上げて求めます。

原価と販売価格、手数料率を入れるだけで、粗利率とマークアップ率、販売価格の逆算、損益分岐点をまとめて確認できます。粗利率計算で実際に計算してみてください。値上げ・値下げの割合を確かめたいときはパーセント計算も便利です。

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